教育グループ発信のコラム『DX 寺子屋』、第5回です。
3DCADが初めて発売されてから、およそ40年。
その間、3DCADは絶えず進化し続けています。
現在では、ハイエンドCADからフリーで入手できるCADまで様々な種類のものがあり、
使い手の選択肢が広がっています。
第5回は、CAD選定基準のひとつとなる、モデリング形式
『パラメトリックモデリングとダイレクトモデリング』についてお話していきます。
【パラメトリックモデリングの特徴】
・パラメータ(数値)、拘束で形状を定義している。
・設計意図を持った形状(フィーチャー)を積み重ねてモデリングしていく。
・作成したフィーチャーは履歴として残るので、ヒストリー系CADとも言われる。
・全てのフィーチャーを定義していくため、初期のモデリングには多少時間を要する。
・履歴から設計意図を読み取ることができる。
・履歴をさかのぼり修正を加えることができ、またその修正はそれ以降のフィーチャーにも反映される。
・作成順序、親子関係を理解せずに修正を行うと、モデルが壊れてしまうこともある。
【ダイレクトモデリングの特徴】
・モデルが持っている情報は、現在の形状のみ。(一部例外あり)
・現在の形状に、直接変更を加えてモデリングしていく。
・作成の履歴は残らないので、ノンヒストリ系CADとも言われる。
・拘束という概念が無いため、形状作成の自由度は高い。
・感覚的に操作できるので作成スピードは早い。
・履歴から設計意図を読み取ることができない。
・拘束や履歴がない為修正は容易だが、さかのぼって手を加えることはできない。
それぞれの特徴を文章で挙げてきました。
ここからは、モデルを使って説明していきます。
まず、同じ形状をパラメトリックモデリング、ダイレクトモデリングで作成しました。
【モデル修正の違い例】
特徴で説明した通り、パラメトリックモデリングとダイレクトモデリングでは修正の方法が違います。
2種類の修正で違いを見ていきましょう。
1. 高さの修正
2. 穴数の修正
このように、同じ形状の修正でも、モデリング形式が違うと手順も違います。
モデルを制御している方法が違うからですね。
今回は一例をあげてみました。
ここで、それぞれのモデリングがどのように活用されているかを簡単に説明します。
パラメトリックモデリングは設計変更に対応しやすいため、
流用設計が多く用いられる設計に向いています。
ダイレクトモデリングは、直感的に作業することができるので
初期構想や一品もの等に用いられることが多いです。
【パラメトリックモデリング、ダイレクトモデリング併用型】
最近は、両者の特性を併せ持ったCADも増えてきています。
併用型はパラメトリックモデリングをベースに
ダイレクトモデリングを搭載しているものがほとんどです。
基本的には、フィーチャーの積み重ねでモデリングをしていきます。
一方で、作成したフィーチャーの拘束を無視して移動することもできたりします。
また、その変更はフィーチャーとして記録されるので、修正したり削除することも可能です。
それぞれの良い点を使い分けることで、より正確、スピーディーなモデリングが
できるようになっているようです。
今回は、CADのモデリング形式についてお話してきました。
CADは、今後も進化していくことでしょう。
新しい変化にもついていけるように、これからも情報をアップデートしつづけていきたいと思います。
作りたいもの、作り方、運用の仕方でCADの選択は変わってきます。
今回のコラムが、どんなCADにしようか迷っているどなたかの参考になれば幸いです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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