皆さんこんにちは。
【CADのプロフェッショナル集団】ダイテックスの教育担当です。
比較的最近のトレンドですが、ジェネレーティブデザインという技術があります。
構造最適化のひとつですね。
機械系の学生の中には関心をお持ちの方はいることでしょう。
設計仕様にある機能、空間的な制約、材料、製造方法、コストなどを条件として入力すると、
自動的に設計案をいくつも提案してくれるという、まさに夢のような技術!
すでに複数のCADベンダーからリリースされています。
エンジニアが自らの頭で形状を考えると、設計仕様にはない他の制約をも意識します。
例えば、
自社の生産設備、部品・材料の調達先、
メンテナンス性、寸法や加工のわかりやすさ、
さらには自身の好みとか哲学も。
エンジニアの知識・経験として備わっているもの達です。
ところがこのジェネレーティブデザインは、
そんなことなどお構いなしに、
しかしロジカルに、自由に構造検討してくれます。
すごいですねぇ。。
今は3Dプリンターも進歩していますから、
昔ながらの加工・製造にとらわれることなく、目的とする形が得られるわけです。
ただ多くの場合、提案された形状に、何も手を加えず使えるわけではありません。
3Dプリンターも進歩しているとはいえ、まだまだ量産向きの製造方法とは言えませんし、
前述のようなエンジニアの経験値の方が、優れている点も多いですからね。
ですからジェネレーティブデザインは、
「人の代わりに設計してくれるもの」ではなく、
「たくさんのアイディアやヒントをくれるもの」として、
付き合うのがよいだろうというのが、今のところの私の考えです。
ジェネレーティブデザインのような設計を支援してくれるツールは、
これまでも数多く提案されてきましたが、
どんなツールを用いても、結局最後に判断するのはエンジニアです。
ツールを柔軟に取り入れることは大切ですが、
やはり頭を使ってものづくりの本質を捉え、
エンジニアとしての知識・経験を積んでいくことが、もうしばらくは重要であり続けるのでしょう。
しかし気になります。
AIが判断までしてしまう日が、いつか来るかも。。
【株式会社ダイテックス】
機械設計・CAD アウトソーシング事業
~エンジニア派遣/請負/委託~